MTReuseの一般的な使用方法

マウス操作について

3D画面でのマウス操作は、マウス左クリックで回転、マウスホイールを押した状態でマウスをドラッグすると上下左右に移動、マウスホイールを回転すると拡大縮小となっています。

マウス右クリックで頂点や面を選択できますが、頂点編集などの機能はありません。マウス左クリックでの3D画面の回転時に「選択部分を中心」として利用します。

 

このプログラムでは、Wavefront OBJ形式の3Dデータのみ利用できます。

あらかじめMetasequoiaなどで、「基本形状」、「各モーフターゲット」、「基本形状に変更を加えた形状」この3種類の形状をWavefront OBJ形式で用意しておいてください。

ここでは、例としてそれぞれ「基本形状」 base.obj、「各モーフターゲット」 MT1,MT2、「基本形状に変更を加えた形状」 edited.obj として説明します。

基本形状

モーフターゲット

基本形状に変更を加えた形状

 

 

まず、プログラムを起動します。MTReuse.exeをダブルクリックしてください。

 

起動すると、このような画面です。

 

左上の「モデル」パネルで「モデル1」が選択されていることを確認します。

 

ファイルメニューから「OBJデータを開く」を選び、「基本形状」のOBJファイルを読み込みます。

今回は、base.objという名前です。

 

サイズが合わないと何も表示されないことがあります。

 

「表示メニュー」から「オブジェクト全体を表示」を選択すると、読み込んだオブジェクトに画面のスケールが調整されます。

今回の例では単純な立方体を使いましたので、正面から見るとこんな感じになってしまいました。

マウス操作で、視点を調整するとこんな感じになります。

 

ここで、画面左上の「モデル」パネルで「モデル2」を選択します。

 

3D画面に表示されていた立方体が消えて、真っ暗な画面になりますが、気にせずに「ファイル」メニューから「OBJデータを開く」を選び、最初の「モーフターゲット形状」を読み込みます。

 

ここでは、MT1.objです。

 

見ての通り、これはbase.objをZ軸方向に伸ばしたモーフターゲット形状です。

 

ここで、「モデル」パネルの「MT作成」ボタンを押します。(このとき、始めに読み込んだ基本形状とモーフターゲット形状で頂点数が違うとボタンを押せる状態になりません。ここでは必ず基本形状とモーフターゲット形状の頂点数が同じでなければなりません。)

ちなみに、読み込んだ形状の頂点数は、画面左下の部分で確認できます。(Vertex: 8 となっていますので、頂点数が8であることが分かります。)

 

ボタンを押すと、画面がこのように変わります。

 

「モーフターゲット」パネルのスライダを左右に動かすと、3D画面の形状がモーフ変形します。

 

続けて、二つ目のモーフ形状を読み込みます。

「モデル」パネルはそのままです。先ほどとは名前が変わっていますが、「MT_Applied」にチェックが入っていればOKです。

 

「ファイル」メニュー「OBJデータを開く」を選びます。ここでは、MT2.objという名前のファイルです。

 

 

MT2.objの形は、こんな感じです。Y軸方向に伸ばしただけのモーフターゲット形状です。

 

先ほどのMT1.objの時と同じように「モデル」パネルの「MT作成」ボタンを押します。

3D画面で表示される形状は、先ほどのMT1のときに動かしたスライダの状態により違って見えるかもしれません。

 

ここまでで、このプログラムにモーフターゲットのデータを取り込む作業は終了しました。

念のため、作業結果を保存しておきましょう。

「ファイル」メニューから「名前を付けてMTデータを保存」を選びます。

 

 

適当な名前で保存してください。

 

それでは、ここからが本番です。

「モデル」パネルで、最初に読みこんだ基本形状(ここではbase.obj)をチェックします。「MT_Applied」ではない方、上の方です。

「基本形状に変更を加えた形状」を読み込みます。

「ファイル」メニューから「OBJデータを開く」を選びます。

 

 

ここでは、edited.objというファイルです。

 

ちょっと暗くてわかりにくいかもしれませんが、これはbase.objにMetasequoiaのナイフツールで2回ほど「接続面を連続切断」したものです。

base.objの立方体にもともとあった頂点には変更は加えていません。

 

「モーフターゲット」パネルのリストボックスで、始めに読み込んだモーフターゲット「MT1」を選びます。

そして、すぐ下の「位置で適用」にチェックを入れてください。

 

 

次に、すぐ上にある「MT適用」ボタンを押します。

 

すると、3D画面が変化します。ためしに、モーフターゲットパネルのスライダを適当に動かしてみてください。

 

「base.obj -> MT1.obj」 のモーフターゲットがedited.objに適用された状態です。

base.objに最初からあった部分は「MT1」のモーフターゲットによって変形していますが、editedで新しく追加した部分は変形せずにそのままとなります。

これをモーフターゲットとして保存するため、スライダを一番右まで移動してMT値を「1.00」に設定します。

「ファイル」メニューから「名前を付けてOBJデータを保存」を選択します。

適当にわかりやすい名前を付けてください。

 

以下、同じようにMT2の方の作業を行います。

「モーフターゲット」パネルのリストボックスで「MT2」を選びます。

すぐ下の「位置で適用」にチェックを入れます。

 

こんどは、「MT適用」ボタンは押す必要はありません。

MT2のモーフターゲットがedited.objに適用されました。

 

先ほどと同じようにして、データを保存します。

MT値を「1.00」にします。

 

「ファイル」メニューから「名前を付けてOBJデータを保存」を選びます。

 

 

適当な名前を付けて保存します。

 

念のためedited.objをPoserで読み込んで、モーフターゲットとしてきちんと動作するか確認してみます。

と、思ったのですがサイズが大きすぎて見えなくなってしまいました。

metasequoiaでedited.obj、editedMT1.obj、editedMT2.objそれぞれを100分の1に縮小して、保存しなおしました。

 

Poserにedited_s.objを読み込んで、モーフターゲットとしてeditedMT1_s.obj、editedMT2_s.objを指定するとこんな感じになりました。

どうやら無事に動作しているようです。

 

以上で作業は終了です。ご苦労様でした。

かなり長い説明になってしまいましたが、実際には作業そのものにはそれほど時間はかからないと思います。

 

もし、編集後の基本形状(この説明ではedited.obj)で追加した部分も、モーフターゲットで変形する必要があるとすると、その部分は手作業で修正する必要があります。

もしも、モーフターゲットを作るときに多数の頂点をマグネットツールなどで変形させているような場合には、このツールはお役に立てないかもしれません。

その時々の状況に応じて、もし使えそうな場合にだけ、このツールを利用してみてください。

 

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